名車に出会う④ 北陸線を半世紀走った花形特急「雷鳥」(京都鉄道博物館)

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(非貫通型の485系雷鳥)
 特急電車「雷鳥」は、京都駅で一番よく出会った特急電車かもしれません。というのも山陰本線の電化開業は京都-園部駅間が1990年3月、以北の福知山駅までは1996年3月。それまで京都府北部から上京時に乗車するのはSLやディーゼル機関車が牽引する客車、ディーゼルカーでした。目的地の京都駅に到着すると列車は西端にある山陰線ホームに入ります。東にしばらく歩いた中央改札口間近の1番(現在0番)ホームで「雷鳥」をよく見かけました。後ほど理由を書きますが「一目惚れ」した電車でした。
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(京都鉄道博物館に展示されているボンネット型の489系雷鳥)
 雷鳥は1964(昭和39)年に運用を始め、大阪と北陸方面を結んだ列車。当初はわずか2往復運転でした。その後、利用客も増えて徐々に増便し、1975(昭和50)年には頻発パターンダイヤで運行されるL特急に成長しました。昼行・寝台兼用特急の581系・583系も使われた時期もありました。分割民営化後に一部は「スーパー雷鳥」の名でパノラマグリーン車も連結して走り、一世を風靡しましたが、後継車両の681系・683系の登場で2001年に廃止。その10年後には681系・683系の「サンダーバード」に統合され、特急「雷鳥」の姿は消えました。
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(疾走するボンネット型の485系雷鳥)
 当初は交直両用の485系、489系のボンネット型が目立ちましたが、やがて分割併合の運用を考えて設計された貫通型、そして非貫通型も加わりました。「一目惚れした」のはこの車両です。真横から眺めると車体が釜の本体高い位置に運転台がある通称“電気釜スタイル”。山陰本線を走る車両はキハ181系の特急「あさしお」やキハ58系の急行「丹後」等、機能性を重視した箱形デザインが多く、個人的に好みではなく、ボンネット型を脱却した485系のデザインに感激しました。ディーゼルと違い、滑るように加速して出発する電車へのあこがれもありました。「こんな斬新な車両が将来、山陰本線に配置されないか」と夢を描いていました。
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(581系が使われた時期も。写真は京都鉄道博物館の特急「月光」)
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(681系登場で、雷鳥から改名されたサンダーバード)
サンダーバードに改名し、再出発
 新車両の投入で「雷鳥」からバトンを受けて走る「サンダーバード」は今、大阪-金沢間を主に25往復します。しかし、北陸新幹線が2015年3月に金沢開業、そして2024年3月には、さらに西側の敦賀まで延伸し、「サンダーバード」は大阪-敦賀間の運行に短縮されます。サンダーバードと新幹線を使った大阪-金沢間の所要時間は、敦賀延伸開業で約22分短縮、北陸新幹線が全線開業すれば約1時間10分短縮されるそうです。時間短縮されても新幹線の停車駅は限られ、在来線から乗り換え時間も計算に入れる必要があります。今の段階では「サンダーバード」の存続を求める声が出ている地域も少なくないようです。
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(京都駅0番ホームを北陸方面に向け出発する681系雷鳥)
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(山陰本線の183系)(山陰本線、福知山線の289系)
電化で山陰本線にも485系
 山陰本線は電化当初、485系が走っていました。直流区間のため、1990年以降、車両屋根上にある交直切り替え機器等が撤去されて直流専用の183系に変わりました。今は特急「サンダーバード」で使われる683系の設計技術を踏襲した287系や683系を直流専用に改造した289系が疾走します。一昔、特急「雷鳥」に出会い描いていた夢が現実になりました。しかし、わがままなもので地元からディーゼルカーが消えた今となっては、車体を震わせながら動き出し、力強く加速するキハ181系にもう一度乗りたいという欲望が生まれています。すでに引退しており、乗車するには第二の人生を送るミャンマーに行くしか乗る方法がないかもしれません。

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