JR神戸駅そばに展示 鉄道黄金時代の名車D51
JR神戸駅近くの高架下そばの公園にSLの名車「D51 1072号」が静態保存されています。デゴイチの愛称で親しまれ、国鉄の前身鉄道省が設計・製造したテンダー式の蒸気機関車で、鉄道の黄金時代のロマンを感じさせます。
D51は主に貨物輸送用に使われたSL。動輪の大きさは旅客輸送用のC57等に比べると小さいですが、4軸もあり、トルクフル。1936年から1945年までに1115両も製造され、戦中戦後の輸送を支えた力持ち。機関士と機関助士の阿吽の呼吸で走らせたSLですが、D51はメンテナンスがしやすく、扱いやすく、鉄道マンにも好まれました。
「D51 1072号」は関西で運用されたものではなく、北海道の函館、旭川、滝川、追分などで活躍した車両で、旧国鉄から無償貸与されたようです。「昭和19年から昭和50年まで30余年の長いあいだ活躍した君をこの地に迎える……」(昭和53年7月15)と記した銘板が公園内に埋め込まれています。「神戸・西元町のデゴイチを守る会」のみなさんが大切に管理され、黒光りした力強い姿をみせています。イベント開催もされているようです。近くには「デゴイチカフェ」が開店しているよう。今度は忘れずに訪ねたいと思います。
余談ですが、このSLが視界に入った瞬間、「999」のヘッドマークが目に付きました。今年2月亡くなられたSF漫画の巨匠、松本零士さんが、C62をモデルに大ヒット作「銀河鉄道999」を描かれており、SLが宇宙を駆けめぐる姿が思い浮かびました。
SL「999」号運行を夢見る
「銀河鉄道999」が生まれた背景には、戦後約10年間、京都府福知山市の夜久野町で、澄み切った星空を眺めながら過ごした京都産業大学=京都市=の創始者で天文学者、荒木俊馬氏の存在があります。荒木氏はこの間、多くの書物を執筆。その1冊、「大宇宙の旅」を少年時代に読んだ松本氏は、この本との出会いに触れ、「銀河鉄道999の着想につながった」と、夜久野で2度開かれた講演会で語られています。
夜久野を通るJR山陰本線の一部区間に、SL「999号」が運行されれば誘客につながる―と、このD51を眺めながら考えていました。SL運行には課題が山積し、莫大な費用がかかります。夢物語に過ぎませんが……
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